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VOL.28 「第一位 快適なキッチン〜2」・・・・・ 2001/10/22号
(7)合理性か雰囲気か
 肝心なのは、この奥様が「キッチンに何を求めているか」を把握することです。これは先程述べた、現在のキッチンの不満や悩みからも検討がつく内容ですが、ここをきちんと押さえていないと、後で問題が発生します。 まず「合理性を求めるタイプ」なのか、それとも昔から描いていた夢のキッチン、いわゆる「雰囲気を重視し、求めているタイプ」なのかを見極めます。当然ですが、設備提案の優先順序が変わってくるからです。
 合理性を優先する奥様ならば、やはり調理・出し入れ・掃除がしやすいつくりと素材が求められます。コンロまわりにはフッ素加工の壁にして、ワークトップも同様に掃除が楽なステンレスにするでしょう。 しかし雰囲気を優先する奥様ならば、憧れのカントリーキッチンを実現させるために、少々不便でも掃除に手間が掛かっても、タイル張りや古レンガ、アンティークな水栓を選んだりします。なんと言っても夢だったのですから。
(8)料理好きか、嫌いか
(9)キッチン滞在時間は1日どれくらいか
 これはとても大切なことです。しかし意外に聞き出せていないのではないでしょうか。 全ての奥様がお料理好きとは思えません。というより、実際そうではありません。家事 が嫌い、特に料理が嫌いな奥様は結構いらっしゃるのです。 しかし、まだよそ行きの顔しか見せていない営業マンに、「私、料理が嫌いなんです」と話せる奥様は少ないのではないでしょうか。「嫌い」じゃなくても「苦手」でもいいのです。
 要は「キッチンにいることが楽しい奥様」か、それとも「仕方なくいる奥様」かを見抜くのです。見抜くと言うと大げさですが、単に聞き出すだけのこと。 「僕の妻(もしくは母、姉、妹)は、実は料理が嫌いなんですよ。確かに女性が皆、料理が好きなはずはないですよね。ちなみに奥様はどうですか?」などとさりげなく、しかも奥様が本当のことを言いやすく質問するのです。
 なぜそのようなことを把握するのかというと、料理が好きな奥様には「居心地よい」、料理が嫌いな奥様には「楽しく機能的な」キッチンを提案するためです。 これは、「キッチン滞在時間」にも関係しています。その奥様が、キッチン滞在時間が長い方(専業主婦)なら前者と同じく居心地よく、短い方(兼業主婦)なら機能的なキッチンにするなど、最適なそして喜ばれるキッチンプランにするのです。
今週の余談

 研修や講演でお伺いする際、いつも一期一会の精神で、目の前の方々へ今お伝え出来ることは精一杯お伝えすることをモットーにしている私ですが、その時々の会場との波長、そしてもちろん私の未熟さ等もあって、なかなか完全に満足するまでには至りません。 その反省のお陰で日々成長出来ているわけですが、最近よく感じることの1つに、自分にとっての事実(価値)と相手にとっての事実(価値)は違うということがあります。

 例えば研修の際も、私自身としては「あまりうまくお役に立てなかったかしら」と反省していても、賞賛のお言葉を頂いたり、思った以上の感謝のお言葉を頂いたりします。そしてもちろん、その逆もあり得ることでしょう。 相手に対し何かの行為を行なうとき、肝心なのは「自分がどうだったか」というより、「相手にとってどうだったか」という点であり、物事もあらゆる側面で見ることの大切さと、常に相手の欲するものを感じ取るというシンプルさも、同時に教えられる今日この頃です。

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